税のコラム
2015年06月24日

相続税や贈与税の節税の基礎的な手法

相続税を節税するためには、現在持っている財産を減らすことが効率的ですが、相続をする前に生前の贈与を行って、所有している財産を相続人などに移す方法が、基礎的な手法として知られています。

相続税の前段階とも言うべき贈与税については、個人が1年間に贈与を受けた資産の合計額で税額が決まります。

贈与税については、基礎控除という仕組みがあって、現在の税法では110万円が設定されています。1年間に贈与を受けた資産の合計額(例えば、父、母、祖母から受けた贈与の合計額)が110万円までならば、1円たりとも贈与税を支払わずに済むという事です。

仮に20年間、一年毎に110万円を受け取ったとすると、総額にしたら2,200万円の資産の贈与を、贈与税を支払わずに受けることができます。このように、一年ごとに110万円に満たさない贈与をするよう工夫することで、贈与税を払わないで済むという手法です。

贈与税については、受け取る人の単位でも贈与税を支払わず贈与することができます。例えば、基礎控除の限度額の110万円分を3人で受け取ったとすると、総額の330万円が基礎控除額以下になり、贈与税を支払わずに済みます。

以上の手法は、贈与税の原則的な課税方法に則った場合です。(暦年課税と言います。)相続時精算課税を選択した場合には、贈与税の計算方法は全く異なってきますので、注意が必要です。

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