2013年03月25日
繰上返済の落とし穴
確定申告で税金の計算をしていると、やはり効果が大きな、と感じるのは住宅ローン減税です。年末借入残高の1%や0.5%などが減税されますから、数十万円も税金が変わってきます。しかし、ローンを組んで支払う利息と、減税される金額を比べると、よほど有利な条件のローンでない限り、支払う利息の方が多くなりますから、やはりローンの残高は早く減らしたいものです。
そこで、まとまったお金が入った時などに、ローンの繰上返済を行う方が多いのですが、その際に注意しなければならないことがあります。繰上返済を行って返済期間が10年未満になってしまうと、住宅ローン減税が適用されなくなってしまうのです。この「10年」とは、借り入れた時点から完済までの期間ををさします。つまり、「支払い済み期間」+「繰上返済後のローン期間」が10年以上必要ということです。
ローンの残高が残っているのだから、こんな落とし穴のような扱いをしなくても良いのではないかと思いますが、元々住宅ローン減税は、10年以上のローンを組んでいないと適用されないので、その点との整合性をとっているようです。少しでも負担を軽くしようとして、逆に減税で損をすることのないよう、十分気をつけていただきたいと思います。